インドネシア政府は、ECプラットフォームの検索結果やおすすめ表示、商品ランキングにおいて、インドネシア国内で生産された商品を優先的に表示する新たなルールを導入しました。

6月8日に施行された商業相規則第19号(Permendag 19/2026)では、マーケットプレイスやソーシャルコマースなどの運営事業者に対し、検索・推薦・ランキングの上位に国内製品が表示される仕組みを設けるよう求めています。

具体的には、検索結果の1ページ目の最初の列に国内製品を表示するほか、国内製品を紹介する専用ページやプロモーションエリアを設けることも規定されています。特に、零細・小規模事業者が製造または販売する商品を重視する方針です。

一方、政府が特定のアルゴリズムや技術方式を指定するわけではありません。各プラットフォームは、自社のシステムに合わせて実装方法を決めることができますが、国内製品を優先的に表示するという結果は求められます。

インドネシア商業省は、プラットフォームへの説明要求や情報収集、利用者からの通報などを通じて実施状況を監督します。規定に従わないプラットフォームには、書面による警告から監督対象リストへの掲載、さらに改善されない場合はブラックリストへの登録やサービスの一時停止といった行政措置が段階的に適用されます。

政府によると、インドネシアのデジタル販売事業者は2024年に約440万社となり、前年から15.3%増加しました。そのうち97%以上を零細・小規模事業者が占めており、今回の措置には、急成長するEC市場の中で国内事業者の競争力を高める狙いがあります。

日本企業にとってのポイント

今回の規則は、外国製品の販売を禁止したり、輸入品を検索結果から排除したりするものではありません。

ただし、インドネシア国外で製造された商品を販売する日本企業にとっては、これまでと同じ検索順位やおすすめ表示が維持されるとは限りません。各プラットフォームが国内製品の優先表示をどのように実装するかによって、輸入商品の自然検索からの流入や、関連商品として表示される機会に影響が出る可能性があります。

一方、規則上の「国内製品」は、インドネシアの事業者が国内で製造した商品を指します。そのため、日本企業の現地法人がインドネシアで生産している商品については、国内製品として扱われる可能性があります。自社商品がどの区分で登録されているか、利用中のプラットフォームに確認しておきたいところです。

現時点では、検索順位への影響の大きさや、国産品をどの程度優先するかは明らかになっていません。まずは主要プラットフォームにおける検索結果やおすすめ表示の変化を確認し、輸入商品については、自然検索だけに依存しない集客や販売チャネルもあわせて検討する必要がありそうです。

今回の規則によって、インドネシアでの現地生産が直ちに必要になるわけではありません。ただ、今後は価格や広告出稿だけでなく、どこで製造された商品なのかが、EC上の見つけやすさを左右する要素の一つになる可能性があります。

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